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スーパーゼネコンとは?5社の売上高と年収を解説【2026年版】

経営・業界・資金調達公開日:最終更新日:

この記事のポイント

スーパーゼネコンとは売上高1兆円規模を超える日本最大手のゼネコン5社(鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設・竹中工務店)を指す呼称。本記事では5社の社名・最新売上高ランキング・平均年収・各社の強み、準大手や中堅との違いまでを整理して解説します。

スーパーゼネコンとは?5社の売上高と年収を解説【2026年版】

「スーパーゼネコンとは具体的にどの5社を指すのか、各社の違いや年収まで比較して知りたい」「業界での位置づけや将来性も押さえておきたい」

こうした疑問に答えます。

本記事の内容

  • スーパーゼネコン5社の定義と各社の特徴
  • 2026年最新の売上高と平均年収のランキング
  • 準大手や中堅との違いと将来性

スーパーゼネコンとは、売上高1兆円規模を誇る鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設・竹中工務店の5社を指します。

本記事を読めば、最新の売上高や年収ランキング、各社の強み、準大手以下との違いまで一度に把握できます。就職や転職、業界研究の判断材料として、ぜひ読み進めてください。

スーパーゼネコンとは?5社の定義をわかりやすく解説

スーパーゼネコンとは、総合建設業を営むゼネコンのなかでも、突出した事業規模を持つ最大手5社を指す呼び名です。明確な法的定義はなく、業界の慣習として完成工事高(売上高)1兆円規模を超える企業群を指して使われてきました。

ここでは、その基準と具体的な社名、そしてゼネコン全体のなかでの位置づけを整理します。

スーパーゼネコンと呼ばれる基準

スーパーゼネコンを分ける最大の目安は、年間売上高が1兆円を超えるという事業規模です。かつては売上1兆5,000億円前後が一つの水準とされてきましたが、近年は上位各社が大きく伸び、2025年3月期決算では上位3社がいずれも2兆円を突破しました。

事業規模だけでなく、超高層ビル・大型インフラ・再開発といった国家的・大規模なプロジェクトを単独で受注し、技術研究所などの研究開発拠点を自前で抱える点も共通の特徴です。資金力と技術力、施工実績の三拍子がそろっている企業群、それがスーパーゼネコンと呼ばれます。

スーパーゼネコン5社の社名一覧

スーパーゼネコンと呼ばれるのは、次の5社です。これらはゼネコンランキングの推移においても常に上位を独占し、いずれも売上1兆円超で業界の最上位を占めています。

社名売上高(2025年3月期、竹中工務店は2024年12月期)
鹿島建設約2兆9,118億円
大林組約2兆6,201億円
大成建設約2兆1,542億円
清水建設約1兆9,443億円
竹中工務店約1兆6,001億円

最大手の鹿島建設は、2026年3月期に建設業として史上初の売上高3兆円超えを達成しました。スーパーゼネコン一覧として覚える際は、この5社をまとめて押さえておくとよいでしょう。

ゼネコン全体のなかでの位置づけ

ゼネコンは事業規模によっておおまかに階層が分かれており、スーパーゼネコンはその頂点に位置します。次のランクには、売上3,000億円以上1兆円未満の準大手ゼネコンが続く構図です。

準スーパーゼネコンとも呼ばれる準大手には、長谷工コーポレーション・前田建設工業・戸田建設・五洋建設・西松建設などが挙げられます。さらにその下の中堅ゼネコンや、地域密着で活動する地場ゼネコンとは事業領域の面で大きな差があり、スーパーゼネコン5社は受注規模・技術力・ブランド力のいずれにおいても群を抜く存在です。

スーパーゼネコン5社それぞれの特徴と強み

スーパーゼネコンと呼ばれる5社は、いずれも売上高1兆円を超える最大手ですが、得意分野や社風には明確な違いがあります。「スーパーゼネコンはどこがいいのか」を判断するには、各社の歴史や技術的な強みを横並びで比較するのが近道といえるでしょう。

まずは5社の得意分野と特徴を一覧で整理します。

会社創業主な得意分野特徴
鹿島建設1840年超高層・ダム・土木技術立社、超高層のパイオニア
大林組1892年都市開発・環境技術西日本に強み、先進分野へ注力
大成建設1873年市街地再開発・土木非同族経営、グローバル志向
清水建設1804年民間建築・社寺建築安定と伝統、医療施設に強み
竹中工務店1610年創業高層ビル建築・設計施工作品主義、設計施工一貫

鹿島建設の特徴

鹿島建設は、5社のなかでも技術力で群を抜く存在です。中堅ゼネコン一覧に挙げられる中位グループや準大手とは異なり、1968年に日本初の超高層ビルである霞が関ビルを完成させて以来、「超高層の鹿島」と称され、技術立社の基盤を築いてきました。

ダムや鉄道などの大型土木でも長い実績を持ち、業界随一とされる技術研究所を擁しています。2025年3月期には連結売上高2兆9,118億円を計上し、業界トップを堅持している点も強みです。

大林組の特徴

大林組は、1892年に大阪で創業した経緯から西日本での実績が厚いスーパーゼネコンであり、準大手ゼネコンの動向にも大きな影響を与える存在です。大阪城天守閣の復興や大阪駅周辺の整備など、関西を象徴する建造物を手がけてきました。

近年は都市開発と環境技術を軸に据え、環境配慮型建築やリニア・宇宙開発関連といった先進分野へ積極的に取り組んでいます。2025年3月期の連結売上高は2兆6,201億円で、業界2位に位置します。

大成建設の特徴

大成建設は、5社で唯一、創業家を持たない非同族のオープンな経営体制が特徴です。意思決定が実力本位で進みやすく、グローバル志向が強い社風として知られており、設計前の計画・調査にあたる建設コンサルタントの仕事内容を自社の高度な施工技術に直結させる調整力にも優れています。

事業面では市街地再開発に強く、再開発分野で約20%のシェアを占めるとされます。2025年には海洋土木に強みを持つ東洋建設を子会社化し、土木分野の事業規模をさらに広げました。

清水建設の特徴

清水建設は、1804年に宮大工として創業した歴史を背景に、安定と伝統を重んじる社風が根づいています。インフラ設計を主導する建設コンサルタントランキングの一覧に見る大手企業との協業も多く、社寺建築や木造技術を原点としており、神社仏閣の修復にも豊富な実績を持つ点が個性的です。

得意分野は民間建築で、なかでも病院などの医療施設に強みを発揮します。土木ではLNGタンクの施工に定評があり、2025年3月期は工事採算の改善で経常利益が716億円へと大きく回復しました。

竹中工務店の特徴

竹中工務店は、5社のなかで唯一の非上場企業であり、土木をほとんど手がけず建築に特化している点が際立っています。1610年に始まる長い歴史で培った「棟梁精神」と作品主義を掲げ、建築の品質に徹底してこだわる姿勢が社風です。

設計と施工を一貫して担う体制が特徴で、その比率は約70%に達します。優れた建築作品を表彰するBCS賞の受賞件数も業界トップクラスで、近年は大規模木造建築にも力を注いでいます。

スーパーゼネコンの売上高ランキング【2026年最新】

スーパーゼネコン5社の最新業績は、2026年3月期(竹中工務店は2025年12月期)決算で出揃いました。ここでは売上高ランキングを軸に、受注高や営業利益、5社合計の業界シェアまでを最新の数値で整理します。

5社の最新売上高比較

結論として、最新決算の売上高首位は鹿島建設で、建設業として史上初の売上高3兆円超を達成しました。スーパー ゼネコンランキングを売上高で並べると、上位は鹿島建設、大林組、大成建設の順になります。

理由は、各社とも資材高や労務費の上昇分を工事価格へ転嫁できたこと、そして国内土木・建築工事の採算が改善したことにあります。具体的な数値は次の表のとおりです。

順位企業名売上高(連結)前期比営業利益(連結)決算期
1鹿島建設3兆672億円5.3%増2,407億円2026年3月期
2大林組2兆5,862億円0.2%減1,946億円2026年3月期
3大成建設2兆890億円3.0%減1,879億円2026年3月期
4清水建設2兆578億円5.8%増1,186億円2026年3月期
5竹中工務店1兆6,147億円0.9%増929億円2025年12月期

数値は各社の決算短信と決算概要によります。大林組の前期比は、会計方針の変更をさかのぼって適用した後の前期売上高(2兆5,907億円)と比べた値です。

鹿島建設は前期比5.3%増で5期連続の増収増益となり、清水建設も前期比5.8%増と着実に伸ばしました。一方で大成建設は前期比3.0%減ながら過去最高益を更新するなど、売上規模と利益が必ずしも連動しない点は読み解くうえで重要です。

受注高や営業利益から見る業績

受注高や営業利益を見ると、売上高ランキングとは異なる順位が現れる点が業績理解の鍵になります。売上の絶対額だけでなく、これから売上に変わる受注の厚みと、稼ぐ力を示す利益の両面を確認したいところです。

その理由は、受注高が将来の売上を先取りする指標であり、営業利益率が各社の収益力の差を映すからです。2026年3月期の営業利益は鹿島建設が2,407億円(前期比58.5%増)、大成建設が1,879億円(同56.4%増)、大林組が1,946億円(同36.6%増)、清水建設が1,186億円(同67.1%増)と、各社とも大幅な増益を記録しました。

竹中工務店も2025年12月期に営業利益929億円(前期比75.0%増)、当期純利益1,030億円と過去最高益を達成しています。受注高では大林組が約2兆円台と高水準で、鹿島建設も過去最高の受注を確保するなど、翌期以降の業績を支える土台が積み上がっています。

5社合計の業界シェア

5社合計の規模を押さえると、スーパーゼネコンが建設業界で占める存在感の大きさが具体的に見えてきます。最後に合計売上高とその伸びを確認しておきましょう。

その背景には、大型再開発や半導体工場など旺盛な国内建設需要に加え、価格転嫁の浸透があります。2026年3月期(竹中工務店は2025年12月期)の5社合計売上高は約11兆4,149億円で、前期比1.9%増となりました。

この合計のうち鹿島建設が約27%を占め、大林組が約23%で続きます。5社合計の営業利益は約8,347億円(前期比55.0%増)に達し、規模と収益力の両面でスーパーゼネコンが業界を牽引する構図が、最新決算からも改めて確認できます。

スーパーゼネコンの平均年収と待遇

スーパーゼネコンは、建設業界のなかでも給与水準が際立って高いグループとして知られています。

結論からいえば、5社の平均年収はおおむね1,000万円を超えており、いわゆる「1,000万円クラブ」と呼ばれる水準です。理由は売上高1兆円規模の事業基盤と高い技術力にあり、有価証券報告書ベースでも各社の平均年収は、国税庁の令和7年分民間給与実態統計調査による給与所得者の平均給与(487万円)を大きく上回っています。

年代や待遇面の特徴も含めて、以下で順に整理していきます。

5社の平均年収ランキング

まずは5社の平均年収を、有価証券報告書などをもとにしたデータで比較します。各社の決算期によって基準時点は異なりますが、5社とも1,000万円を超えている点が特徴です。

順位企業名平均年間給与従業員数平均年齢時点
1位鹿島建設約1,245万円8,959人41.2歳2026年3月末
2位大林組約1,239万円9,472人42.0歳2026年3月末
3位大成建設約1,191万円9,518人42.3歳2026年3月末
4位竹中工務店約1,153万円7,907人44.6歳2025年12月末
5位清水建設約1,043万円11,434人43.7歳2026年3月末

いずれも連結ではなく各社単体の数値です。鹿島建設は同社が公表している人事データ、ほかの4社は有価証券報告書の従業員の状況によります。大林組・大成建設・竹中工務店の有価証券報告書は、平均年間給与に賞与と基準外賃金を含むと注記しています。清水建設の平均年齢と平均年間給与は、契約社員を除く従業員の値です。

5社の単純平均はおよそ1,174万円です。1位の鹿島建設と5位の清水建設の差は約200万円で、業績や賞与の変動によって順位は年度ごとに入れ替わる点には注意が必要です。

年代別の年収の目安

次に、年代ごとの年収イメージを確認します。スーパーゼネコンは年功序列の傾向が比較的強く、経験と役職を重ねるほど収入が伸びていく構造で、以下はあくまで目安としてご覧ください。

年代年収の目安役職・状況の例
20代約500万〜800万円若手・現場経験を積む時期
30代約700万〜1,300万円主任・係長クラスへ昇格
40代約800万〜1,500万円管理職割合が高まる

20代でも他業種の平均を上回る水準に届きやすく、30代後半には1,000万円台が視野に入ってきます。40代になると管理職に就く人の割合が高まり、年収1,000万円超が主流になるとされますが、職種や評価によって幅がある点は押さえておきましょう。

福利厚生や働き方の特徴

最後に、待遇面と働き方の変化について触れておきます。高年収だけでなく、住宅手当や各種制度といった福利厚生が手厚い点も、スーパーゼネコンの魅力のひとつです。

一方で、長時間労働は長らく業界の課題でした。2024年4月から建設業にも時間外労働の上限規制(年720時間、複数月平均80時間など)が適用され、各社は適正工期での受注やITによる施工管理の効率化、現場支援部署の設置などで対応を進めています。

なかでも「4週8閉所」と呼ばれる週休二日制の確保が業界目標として掲げられ、改善は進みつつあります。ただし日本経済新聞の調査では主要ゼネコンの4割超が規制クリアのめどが立たないと回答した経緯もあり、働き方改革は現在も道半ばだといえるでしょう。

スーパーゼネコンと準大手や中堅ゼネコンの違い

ゼネコンは売上規模によって、スーパーゼネコン、準大手、中堅といった階層に分けて語られます。違いを一言でいえば、扱う案件の大きさと事業領域の幅で、上位ほど海外や超大型プロジェクトに踏み込んでいくのが特徴です。

まずは全体像を表で整理してみましょう。

区分売上規模の目安代表企業主な事業領域
スーパーゼネコン単体・連結で1兆円超鹿島建設、大林組、大成建設、清水建設、竹中工務店超高層・大規模再開発・海外案件・研究開発
準大手ゼネコン3,000億〜1兆円長谷工コーポレーション、前田建設工業、五洋建設、戸田建設、アルソシア建設(旧三井住友建設)、熊谷組分野特化型(マンション・臨海・土木など)
中堅ゼネコン1,000億〜3,000億円東亜建設工業、奥村組、鉄建建設、淺沼組、福田組特定専門分野・地域密着

準大手ゼネコンとの違い

準大手ゼネコンは、スーパーゼネコンに次ぐ規模を持ち、特定領域で全国トップクラスの強みを発揮する企業群です。売上の目安はおおむね3,000億円から1兆円で、長谷工コーポレーションや前田建設工業、五洋建設、戸田建設、アルソシア建設(旧三井住友建設)、熊谷組などが代表格になります。

スーパーゼネコンとの違いは、事業の幅と1社あたりの規模感に表れます。鹿島建設が2025年3月期に約2.9兆円、大林組が約2.6兆円という連結売上に対し、準大手は1兆円前後が上限の目安であり、海外や研究開発への投資余力で差がつきやすいといえるでしょう。

その代わり準大手は、長谷工のマンション建設、五洋建設の臨海・海洋土木のように、得意分野で大手をしのぐ存在感を示します。「準スーパーゼネコン」と表現されることもあるように、特定市場では十分に肩を並べる実力を備えています。

中堅ゼネコンとの違い

中堅ゼネコンは準大手の下に位置し、売上規模はおおむね1,000億円から3,000億円が目安となります。東亜建設工業や奥村組、鉄建建設、淺沼組、福田組などが該当し、専門分野や特定地域に軸足を置く企業が多く見られます。

スーパーゼネコンとの最大の違いは、案件の規模と事業領域の広さです。スーパーが超高層ビルや大規模再開発、海外プロジェクトまで手がけるのに対し、中堅は鉄道工事に強い鉄建建設、地域に根ざす福田組のように、得意領域を深掘りして勝負します。

数値で見ても差は明確で、東亜建設工業の売上が約3,179億円なのに対し、スーパーゼネコンは1社で2兆円超に達します。規模を追うより専門性や地域密着で持続的に受注する戦略が、中堅らしい立ち位置といえます。

規模による事業領域の違い

ここまで見てきたように、売上規模の差はそのまま挑める事業領域の差につながります。資金力と技術蓄積が、どこまで大きな案件に踏み込めるかを左右するためです。

スーパーゼネコンは潤沢な資金と研究開発体制を背景に、超高層建築や大規模再開発、海外インフラまで一気通貫で担えます。準大手はマンションや臨海土木といった得意分野で全国展開し、中堅は鉄道やトンネルなどの専門領域、あるいは特定地域で強みを発揮するという棲み分けが成り立っているのです。

どの階層が優れているという話ではなく、扱える案件の性質が異なると捉えるのが実態に近いでしょう。発注者から見れば、案件の規模や性質に応じて適した階層のゼネコンを選ぶことが重要になります。

スーパーゼネコンの将来性と建設DXへの取り組み

スーパーゼネコンの将来性は明るく、市場の追い風と技術投資の両面から成長基盤が固まりつつあります。一部では人手不足や資材高騰を背景に「スーパーゼネコンはやばい」との見方も語られますが、各社は建設DXと研究開発で課題に正面から向き合っています。

ここでは市場動向と海外展開、技術投資、研究開発という3つの観点から整理します。

国内建設市場と海外展開の動向

国内建設市場は当面堅調に推移する見通しで、将来性を判断するうえで重要な土台となります。国土交通省の令和8年度(2026年度)建設投資見通しによると、2026年度の建設投資は前年度比2.9%増の81兆4,700億円となる見通しです。同省の資料に掲載されている2007年度以降で、80兆円を超えるのは初めてです。

区分2026年度の見通し前年度比
建設投資の合計81兆4,700億円2.9%増
政府投資26兆6,000億円0.6%増
民間投資54兆8,700億円4.1%増
民間投資のうち民間非住宅建設投資22兆2,600億円6.6%増

伸びが大きいのは、民間非住宅建設投資(非住宅建築と民間土木の合計)です。一方で資材コストの上昇や人手不足の進行は引き続き懸念材料であり、各社は省人化と単価改善で利益を確保する戦略をとっています。

海外展開も成長の柱になっています。鹿島建設は2026年3月期に建設業として史上初の売上高3兆円超えを達成し、海外比率は5社のなかでも高い水準にあります。

清水建設は洋上風力など環境インフラ分野で欧州企業とのアライアンスを進めるなど、各社が国内に依存しない収益構造づくりを急いでいます。

BIMや建設ロボットへの技術投資

スーパーゼネコン各社は、生産性向上と省人化を狙ってBIMや建設ロボットへの投資を加速させています。背景には、建設技能者が2045年に2020年の約半分まで減少するとの予測があり、施工の自動化が将来性を左右する経営課題になっているからです。

その象徴が建設RXコンソーシアムです。鹿島建設、竹中工務店、清水建設、大林組、大成建設の5社が幹事を務め、2021年に発足した共同開発団体で、ロボットやIoT技術の相互利用を進めています。

会員企業は発足から数年で300社を超え、業界横断の技術連携が広がっています。

主な技術投資の領域は次のとおりです。

領域内容
BIM・CIM3次元モデルで設計から施工、維持管理までの情報を一元化する手法
施工ロボット鉄骨溶接や耐火被覆吹き付けなど熟練技能を代替する自動化機械
ソフト標準化異なるロボットを共通制御する基盤の開発(2025年に複数社が共同着手)

2025年には竹中工務店、鹿島、大林組、フジタの4社がロボット制御ソフトの標準化に共同で着手し、開発の効率化と現場普及を後押ししています。

研究開発が支える各社の競争力

各社の競争力を底支えしているのは、長年積み上げてきた研究開発体制です。スーパーゼネコンは設計や施工だけでなく独自の技術研究所を擁し、自社工法の開発で差別化を図ってきました。

たとえば大林組の技術研究所はAI、ロボティクス、3Dプリンターを軸に生産性向上技術の開発を進め、開発した耐火被覆吹き付けロボットを自社以外へ普及させる方針を示しています。鹿島は熟練技能者と同等以上の品質を確保できる大型鉄骨の自動溶接ロボットを実用化し、清水建設はロボティクス研究センターを通じて施工の省人化と品質向上に取り組んでいます。

このように、市場の成長見通し、BIMやロボットへの技術投資、自前の研究開発という三層が重なり合うことで、スーパーゼネコンは人手不足や原価高騰という逆風のなかでも将来性を維持できる構図になっています。

スーパーゼネコンへの就職や転職で必要な資格

スーパーゼネコンへの就職や転職では、専門性を客観的に示す国家資格と、大規模プロジェクトを動かした実務経験の両方が問われます。鹿島建設や大林組をはじめとする5社はいずれも即戦力を重視するため、資格と経験を整理して準備することが内定への近道になります。

採用で評価される国家資格

採用選考でまず注目されるのは、現場や設計の責任を担える国家資格です。職種ごとに評価される資格が異なるため、志望ポジションに直結するものから優先して取得するとよいでしょう。

資格名主な評価ポイント
1級建築施工管理技士建築系の現場管理に直結する基本資格、監理技術者の要件
1級土木施工管理技士土木・インフラ系の現場管理で必須級の資格
一級建築士意匠・構造設計や設計施工一体案件で高く評価される
構造設計一級建築士大規模建築物の構造設計に必要、専門性が際立つ
技術士(建設部門など)難関だが技術力の証明として最上位クラスの評価

施工管理職では2級や技士補ではなく1級の保有が前提とされる場面が多く、設計職では一級建築士が事実上の必須要件になります。

求められる実務経験とスキル

スーパーゼネコンの中途採用は、入社後すぐに戦力となる経験者を求める傾向が強いです。資格を持っているだけでは不十分で、何をどの規模で担ってきたかが厳しく見られます。

評価されやすい実務経験とスキルは次のとおりです。

  • 現場代理人や主任技術者として大規模プロジェクトを完工まで導いた経験
  • 工程・品質・安全・原価・環境という現場の五大管理を一貫して担った実績
  • 土木・建築ともに5年以上の実務経験、構造設計職では設計実務5年以上
  • BIMや外装ACWなど、近年導入が進むデジタル領域の実務経験

各社でBIMの導入が広く進んでおり、設計や施工管理の効率化を担えるデジタルスキルは大きな加点要素になります。学歴面では大卒または高専卒で、土木学科や建築学科など専門学科の出身が求められるケースが一般的です。

中途採用で転職を成功させるポイント

スーパーゼネコンはどこがいいか迷う方も多いですが、年収や売上の規模だけで選ぶと入社後のミスマッチにつながりやすいです。自分の強みと企業の伸ばしたい領域を重ねる視点が、転職成功の鍵を握ります。

転職を有利に進めるための実践的なポイントを挙げます。

  • 1級施工管理技士や一級建築士など、志望職種に対応した資格を先に固める
  • 自分が担った現場の規模・役割・成果を数字で語れるように整理する
  • 海外展開や不動産開発など、各社が注力する事業領域と経験を結び付ける
  • 建設業に強い転職エージェントを活用し、非公開求人や選考傾向の情報を得る

資格と実務経験を土台にしつつ、応募先の事業戦略に自分のキャリアがどう貢献できるかを言語化できれば、難易度の高いスーパーゼネコンの選考でも評価を得やすくなります。

まとめ:スーパーゼネコンは売上1兆円規模を誇る建設業界の最上位5社

スーパーゼネコンは、売上高1兆円規模を誇る鹿島建設・大林組・大成建設・清水建設・竹中工務店の5社を指します。本記事では各社の特徴や最新の売上高・年収ランキング、準大手や中堅との違い、将来性と建設DXの取り組みまで解説しました。

本記事のポイントをおさらいします。

本記事のポイント

  • スーパーゼネコン5社は鹿島・大林組・大成・清水・竹中
  • 2026年は鹿島が初の売上3兆円超で5社合計は約11兆円規模
  • 各社は建設DXと研究開発で競争力を高めている

5社の定義や最新ランキング、強みを押さえることで、就職や転職、業界研究の判断に自信を持って臨めます。

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スーパーゼネコンに関するよくある質問

参考文献

  1. 商号変更に関するお知らせ - 三井住友建設(現アルソシア建設)
  2. 国土交通省「建設投資見通し」
  3. 日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック」
  4. 国土交通省 令和8年度(2026年度)建設投資見通し(令和8年8月31日)
  5. 鹿島建設 業績ハイライト
  6. 大林組 2026年3月期 決算短信
  7. 大成建設 株主の皆様へ
  8. 清水建設 決算関連資料
  9. 竹中工務店 2025年度(第88期)決算概要 及び 次期業績見通し
  10. 鹿島建設 人事データ
  11. 大林組 有価証券報告書・半期報告書
  12. 大成建設 有価証券報告書・半期報告書
  13. 清水建設 有価証券報告書・四半期報告書
  14. 竹中工務店 有価証券報告書
  15. 国税庁 令和7年分 民間給与実態統計調査

執筆者

Construction DX 編集部
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