建設業許可の廃業届:提出期限・必要書類・書き方を徹底解説
この記事のポイント
建設業許可の廃業届は、建設業法第12条の5つの事由のいずれかに当たった日から30日以内に、事由ごとに定められた届出人が許可行政庁へ提出する。届出を怠ると同法第55条により10万円以下の過料の対象になる。提出書類は様式第22号の4が中心で、一部廃業では営業所技術者等の変更・削除の届出を同時に出す。知事許可は都道府県窓口、大臣許可は地方整備局が提出先となる。
「廃業を決めたけど、建設業許可についても何か届出が必要なのか……出さなかったら罰則があるのか、費用がかかるのかも分からない」
こうした疑問に答えます。
本記事の内容
- 廃業届が必要になる5つの場面と提出期限
- 全部廃業と一部廃業で異なる必要書類の一覧
- 提出しなかった場合の罰則と注意点
建設業許可の廃業届は、事由発生から30日以内に許可行政庁へ提出する義務があります。
提出を怠ると10万円以下の過料の対象になり、残工事の扱いや再取得時の手続きにも影響します。書類の準備から提出の流れまで、本記事でまとめて確認しておきましょう。
建設業許可の廃業届とは:提出が必要なケースを確認する
建設業許可を受けた事業者が廃業や業種の縮小を決めた場合、許可行政庁への「廃業届」の提出が法律上義務付けられています。手続きを怠ると、許可の効力が形式上残り続けることになるため、事業終了後も速やかに対応が必要です。
廃業届の法的根拠(建設業法第12条)
廃業届の提出義務は、建設業法第12条に定められています。同条では、許可を受けた建設業者に一定の事由が生じた場合、30日以内に許可行政庁(国土交通大臣または都道府県知事)への届出を義務付けています。
提出義務を負う者は、第12条の各号で事由ごとに定められています。代表取締役が常に届出人になるわけではありません。
| 第12条 | 届出が必要になる事由 | 届出人 |
|---|---|---|
| 第1号 | 許可に係る建設業者(個人)が死亡したとき | 相続人 |
| 第2号 | 法人が合併により消滅したとき | 役員であった者 |
| 第3号 | 法人が破産手続開始の決定により解散したとき | 破産管財人 |
| 第4号 | 法人が合併または破産手続開始の決定以外の事由により解散したとき | 清算人 |
| 第5号 | 許可を受けた建設業を廃止したとき | 個人は本人、法人は役員 |
いずれも事由が生じた日から30日以内の届出が義務付けられています。廃業届が提出されると、許可行政庁は同法第29条第1項第5号に基づいてその許可を取り消します。建設業許可の取り消しのうち、届出に基づく手続き上のものです。
全部廃業と一部廃業の違い
廃業届には「全部廃業」と「一部廃業」の2種類があります。
| 区分 | 内容 | 結果 |
|---|---|---|
| 全部廃業 | 保有するすべての業種の許可を返納する | 建設業許可がない状態になる |
| 一部廃業 | 複数の許可業種のうち特定の業種のみを返納する | 残りの業種の許可は維持される |
全部廃業は会社解散・事業そのものの終了時に行います。一部廃業は、たとえば営業所技術者等(旧・専任技術者)が退職し特定業種の要件を満たせなくなった場合など、許可要件を維持できる業種のみを残すときに選択します。廃止した業種は、要件を再び満たした時点で業種追加として申請し直せます。
廃業届が必要になる具体的な5つの場面
廃業届の提出が必要になる場面は、建設業法第12条の各号に対応して以下の5つです。
- 許可を受けた個人事業主が死亡したとき
- 法人が合併により消滅したとき
- 法人が破産手続開始の決定により解散したとき
- 法人が合併・破産手続開始の決定以外の事由により解散したとき
- 許可を受けた建設業を廃止したとき(全部の業種の廃止、一部の業種の廃止)
これらに加えて実務上、個人事業主が法人化(法人成り)して法人で新規に許可を申請する際も、個人の許可について廃業届を提出します。
一方、営業所を閉じても廃業届が不要な場合があります。関東地方整備局の手引きは、廃業届を「法人として許可を得ている建設業を行わなくなった場合」の手続きとしたうえで、次の場合は提出不要としています。
- 従たる営業所を廃止するが、ほかの営業所で同じ業種の営業を続ける場合
- 営業所の一部の業種を廃止するが、ほかの営業所で同じ業種の営業を続ける場合
この場合は廃業届ではなく、営業所に関する変更届を提出します。
許可の有効期限切れ・取消処分との違い
廃業届は、許可の有効期限切れや行政による取消処分とは性質が異なります。
有効期限切れは、5年ごとの更新を怠った場合に許可が効力を失うものです。廃業届の提出は不要ですが、その後に500万円以上(建築一式工事は1,500万円以上)の工事を請け負うと無許可営業になります。
取消処分は、法令違反等を理由に行政が強制的に許可を取り消す行政罰的な措置です。廃業届に基づく取消とは異なり、一定期間の再取得制限が設けられる場合があります。
廃業届による許可取消は事業者の申告に基づく事務的な手続きです。行政罰ではなく、再取得の際も取消処分のような制限は原則として生じません。
建設業許可の廃業届に必要な書類と提出期限
廃業届の手続きでは、廃業の種類(全部廃業か一部廃業か)と、知事許可か大臣許可かによって準備すべき書類と提出先が異なります。期限を守って必要書類を揃えることが、手続きをスムーズに進める前提条件です。
提出期限は事由発生から30日以内
廃業届の提出期限は、廃業事由の発生日から30日以内です。建設業法第12条がこの届出義務を定めており、届出を怠った場合は同法第55条により10万円以下の過料の対象になります。
「廃業事由の発生日」は、法人の解散の場合は会社が解散した日、個人事業主の死亡の場合は死亡日、建設業の廃止の場合は廃止した日です。東京都の建設業許可申請変更の手引(令和7年度)の記載例は、廃業届の「廃業等の年月日」に、常勤役員等が辞めた日や会社が解散した日など、実際に要件を欠いた日を記入するよう求めています。登記事項証明書などの取得に時間がかかるため、事由発生後すぐに書類の準備に着手することをお勧めします。
一部廃業に伴って営業所技術者等の変更・削除を届け出る場合、その届出の期限は2週間以内です。廃業届の30日より短いため、一部廃業では2週間以内にまとめて提出するのが確実です。
全部廃業の場合に必要な書類一覧
全部廃業とは、保有するすべての業種の建設業を廃止し、許可の取消しを受ける手続きです。会社の解散・清算や事業そのものの終了時に選択します。
全部廃業の場合に必要な書類は以下のとおりです。
- 廃業届(様式第二十二号の四)
- 届出人の身分などを確認できる資料
確認資料は事由と届出人によって変わります。東京都の手引(令和7年度)は次の資料を求めています。印鑑証明書と登記事項証明書は、発行後3か月以内のものです。
| 廃業等の理由 | 届出人 | 確認資料(東京都の手引) |
|---|---|---|
| 個人事業主が死亡した | 相続人 | 個人事業主の死亡と、届出者が相続人であることを確認できる戸籍謄本など |
| 法人が合併により消滅した | 消滅時に役員であった者 | 役員であったことを確認できる解散登記後の登記事項証明書(閉鎖事項全部証明書)など |
| 法人が破産手続開始の決定により解散した | 原則として破産管財人 | 裁判所発行の破産管財人の資格証明書と、破産管財人本人の印鑑証明書など |
| 法人がそれ以外の事由で解散した | 清算人 | 清算人であることを確認できる登記事項証明書(履歴事項全部証明書)と、法務局が発行する清算人の印鑑証明書 |
| 許可を受けた建設業を廃止した | 個人は本人、法人は代表者 | 個人は本人の運転免許証などの写しまたは印鑑証明書、法人は印鑑証明書など |
関東地方整備局の手引きも、閉鎖事項全部証明書や破産管財人の資格証明書・印鑑証明書など、届出人の身分を確認できる資料の提出を求めています。求められる資料は許可行政庁ごとに異なるため、提出前に提出先の手引きで確認してください。
一部廃業(業種廃止)の場合に必要な書類一覧
一部廃業とは、複数の業種許可のうち特定の業種のみを廃止する手続きです。営業所技術者等の退職などで特定業種の許可要件を維持できなくなった場合に選択します。
一部廃業の場合に必要な書類は以下のとおりです。
- 廃業届(様式第二十二号の四)
- 営業所技術者等の変更または削除の届出(下表)
- 届出人の身分などを確認できる資料
国土交通省の建設業許可事務ガイドラインは、一部の業種の廃業では営業所技術者等の変更または削除が必要になるため、廃業届と同時に必要な書類を提出させるとしています。どちらの様式を使うかは、その技術者が残る業種を引き続き担当するかどうかで決まります。
| 廃止する業種を担当していた営業所技術者等 | 廃業届と同時に出す書類 |
|---|---|
| 廃業しない業種について、引き続き営業所技術者等となる | 営業所技術者等証明書(新規・変更)(様式第八号) |
| 営業所技術者等でなくなる(削除する) | 届出書(様式第二十二号の三) |
全部廃業と一部廃業の主な違いは下表のとおりです。
| 区分 | 廃業届 | 同時に出す書類 | 確認資料 |
|---|---|---|---|
| 全部廃業 | 様式第二十二号の四 | なし | 届出人の身分を確認できる資料(解散・死亡などの事由による) |
| 一部廃業 | 様式第二十二号の四 | 様式第八号または様式第二十二号の三 | 届出人の身分を確認できる資料 |
営業所技術者等に関する届出の提出期限は2週間以内と、廃業届の30日よりも短いため注意が必要です。
提出先は許可を受けた都道府県知事または地方整備局
廃業届の提出先は、現在の許可の種類によって決まります。
都道府県知事許可を受けている場合は、法人でも個人事業主でも、許可を受けた都道府県の担当窓口(建設指導課など)が提出先です。国土交通大臣許可を受けている場合は、主たる営業所を管轄する地方整備局が提出先となります。
受付方式は都道府県・地方整備局によって異なります。関東地方整備局は、変更届や廃業届を原則として郵送で提出するよう案内しています。事前に提出先の窓口へ連絡し、提出方法と必要書類の最終確認を行ってから手続きに臨むことが確実です。
建設業許可の廃業届の書き方と手続きの流れ
廃業届の提出に必要な様式の入手から記載内容、提出後の受理までの流れを順を追って解説します。法人解散による全部廃業と業種の一部廃止では記載内容が異なる点に注意が必要です。
廃業届(様式第22号の4)の入手方法
廃業届の様式は、建設業法施行規則の「様式第22号の4(廃業届)」です。
様式の入手先は、許可の種別によって異なります。知事許可を受けている場合は許可を受けた都道府県の建設業許可担当窓口またはホームページから入手し、大臣許可の場合は本店所在地を管轄する地方整備局の窓口またはホームページで入手します。
国土交通省の各地方整備局のほか、多くの都道府県がExcel形式やPDF形式でダウンロード用のページを設けています。
様式は全国共通の書式ですが、都道府県によっては独自の記載要領や記入例を提供している場合もあります。提出先の窓口や公式サイトで最新版を確認してから使用してください。
廃業届の記載例:法人解散の場合
法人が解散して全部廃業する場合、届出人は「清算人」(合併・破産以外の解散)または「破産管財人」(破産手続開始の決定による解散)です。代表取締役が届出人になるのではない点を確認してください。
様式第22号の4の主な記載項目は以下のとおりです。記載内容は、東京都の手引(令和7年度)に掲載された記載例によります。
| 記載欄 | 記載内容(法人解散の場合) |
|---|---|
| 届出の区分 | 「1.全部の業種の廃業」を選ぶ |
| 許可番号・許可年月日 | 現在の許可番号と許可年月日。複数の許可を受けている場合は、現在有効な許可のうち最も古い許可日を記入する |
| 届出時に許可を受けている建設業 | 一般・特定の別ごとに、許可を受けている業種を記入する |
| 廃止した建設業 | 廃止した業種を記入する(全部廃業では許可を受けているすべての業種) |
| 廃業等の年月日 | 会社が解散した日など、実際に要件を欠いた日 |
| 廃業等の理由 | 5つの理由から選ぶ。合併・破産以外の解散は「法人が合併又は破産手続開始の決定以外の事由により解散したため」、破産は「法人が破産手続開始の決定により解散したため」 |
| 届出者 | 清算人または破産管財人 |
30日の期限は、会社が解散した日から数えます。清算人であることを確認する登記事項証明書は解散と清算人の登記を済ませないと取得できないため、解散の決議から登記、廃業届の提出までを30日以内に終えるスケジュールを組む必要があります。
届出書への押印は、令和3年1月の建設業法施行規則の改正で不要になっています。東京都は押印に代えて、届出が本人の意思によるものであることを印鑑証明書などで確認しています。
廃業届の記載例:業種の一部廃止の場合
特定の許可業種のみを廃止する一部廃業の場合、届出人は法人の役員(代表者)または個人事業主本人です。
| 記載欄 | 記載内容(一部廃止の場合) |
|---|---|
| 届出の区分 | 「2.一部の業種の廃業」を選ぶ |
| 届出時に許可を受けている建設業 | 届出の時点で許可を受けているすべての業種を記入する |
| 廃止した建設業 | 廃止する業種のみを記入する(残す業種は記入しない) |
| 廃業等の年月日 | その業種の要件を実際に欠いた日(営業所技術者等が退職した日など)、または建設業を廃止した日 |
| 廃業等の理由 | 「許可を受けた建設業を廃止したため」を選ぶ |
| 届出者 | 法人は代表者、個人は本人 |
一部廃業では廃業届に加えて、廃止業種を担当していた営業所技術者等について、営業所技術者等証明書(様式第8号)による変更、または届出書(様式第22号の3)による削除を同時に届け出ます。東京都の手引では、技術者の変更を伴う場合に変更届出書(様式第22号の2)の第一面と営業所技術者等一覧表(様式第1号別紙4)も提出します。廃業届単体では手続きが完結しない点に注意が必要です。
提出から受理までの流れ
- 様式の入手と記入:許可行政庁のホームページから最新様式をダウンロードし、記載要領に従って記入する。
- 添付書類の準備:法人解散の場合は清算人であることを確認できる登記事項証明書などが必要。一部廃業の場合は営業所技術者等の変更・削除の届出を合わせて準備する。
- 書類の確認:記入漏れ・押印漏れ・添付書類の不足がないか最終確認する。窓口での補正を避けるため、事前に電話や書面で担当部署に確認することも有効です。
- 提出:知事許可は都道府県の建設業許可担当窓口、大臣許可は管轄の地方整備局の窓口に持参または郵送で提出する。
- 受理と許可の取消:書類に不備がなければ受理され、許可行政庁が許可を取り消して届出者に通知する。国土交通省のガイドラインは、大臣許可について、記載事項に不備がなく形式上の要件を満たしている場合は、廃業届の提出があった日を許可の取消しの日として取り扱うとしています。
受理後に許可証(許可通知書)の原本返納を求める都道府県もあります。手元に原本がある場合は、提出時に窓口へ確認するとスムーズです。
建設業許可の廃業届を出さない場合のリスクと注意点
廃業届は単なる事後手続きではなく、建設業法が定める法的義務です。届出を怠った場合は過料などの制裁の対象になるため、廃業が決まった時点で速やかに対応します。
廃業届を提出しないと10万円以下の過料の対象になる
建設業法第12条は、許可業者に一定の事由が生じた場合、30日以内に廃業届を許可行政庁へ提出することを義務付けています。この届出を怠った者は、同法第55条により10万円以下の過料に処せられます。
廃業に関係する届出・通知と、怠った場合の制裁は次のとおりです。届出の種類によって根拠条文と重さが違います。
| 怠った手続き | 根拠 | 制裁 |
|---|---|---|
| 廃業届(第12条の届出) | 建設業法第55条 | 10万円以下の過料 |
| 役員・営業所などの変更届、決算変更届、営業所技術者等が欠けた場合などの届出(第11条) | 建設業法第50条 | 6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金。法人にも罰金刑(第53条の両罰規定) |
| 許可の失効・取消し後に工事を続ける場合の注文者への通知(第29条の3) | 建設業法第52条 | 100万円以下の罰金 |
廃業届そのものの制裁は過料ですが、一部廃業で同時に出す営業所技術者等の届出や、廃業前に出しておくべき変更届は第11条の届出にあたり、提出しないと刑事罰の対象です。関東地方整備局の手引きも、変更届などを提出しない場合は第50条による罰則があると注意しています。「30万円以下の罰金」「100万円以下の罰金」といった説明を見かけますが、廃業届を怠った場合の定めは第55条の過料です。
廃業届を出さないまま放置しても許可が自動的に消滅するわけではなく、許可の存在が宙に浮いた状態が続きます。行政庁が職権で取消処分を行う場合もありますが、その記録は許可業者データベースに残るため、後から再取得を目指す際に不利に働くことがあります。
廃業後に残工事がある場合の取り扱い
廃業届を提出して許可が取り消された後も、廃業前に締結済みの請負契約に基づく工事は継続して施工できます。建設業法はこの点を明確にしており、許可の効力が失われた後であっても既契約工事を完成させることは違法になりません。
ただし、残工事を抱えたまま廃業する場合は次の点に注意が必要です。
- 許可が取り消された後、2週間以内に、その旨を工事の注文者へ通知する義務がある(建設業法第29条の3第1項)
- 注文者は、通知を受けた日または取消しを知った日から30日以内に限り、請負契約を解除できる(同条第5項)
- 許可の取消後に、許可が必要な規模の工事請負契約を新たに締結することはできない
- 軽微な工事(500万円未満、建築一式では1,500万円未満)に限れば無許可でも施工可能
- 残工事が完成できない場合は、別の許可業者への引継ぎまたは契約解除を検討する
廃業届の提出日と工事の完成予定日が近い場合は、提出タイミングを慎重に決めます。工期の遅延が見込まれる工事が残っているなら、完成または引継ぎの目処をつけてから届出日を設定するのが現実的です。
廃業届提出後に再び建設業許可を取得する場合の注意点
廃業届を適切に提出した後(自主的な廃業)は、欠格期間は原則として発生しません。要件を満たせばすぐに再申請でき、不正や処分による取消とは根本的に扱いが異なります。
再取得を検討する際に確認すべき主な注意点を以下に示します。
| 確認項目 | 詳細 |
|---|---|
| 許可番号の引継ぎ | 再取得すると新しい許可番号が付与される。旧番号は使用不可 |
| 経営業務管理責任者 | 廃業期間中も経歴として算入される。ただし空白期間が長いと要件確認が複雑になる |
| 財産的基礎 | 再申請時点で500万円以上の資金要件(一般許可)を満たす必要がある |
| 専任技術者 | 廃業前と同じ人物が在籍しているか確認。資格者証の有効期限も要チェック |
| 欠格要件の確認 | 許可取消処分の聴聞の通知を受けた後に廃業届を出した場合は、届出の日から5年間は許可を受けられない |
| 申請区分と手数料 | 全部廃業後の再取得は「新規」申請になる。手数料は知事許可9万円、大臣許可は登録免許税15万円 |
不正の手段で許可を受けたことや営業停止処分に違反したことを理由に許可を取り消された場合は、取消しの日から5年間は許可を受けられません。この取消処分の聴聞の通知を受けた後に廃業届を出しても、届出の日から5年間は同じ扱いになります。自主廃業と行政処分による取消は扱いが根本的に異なるため、廃業届の提出は正規の手順で行うことが重要です。
行政書士に依頼すべきかどうかの判断基準
廃業届自体は比較的シンプルな書類で、書類作成の難易度はさほど高くありません。自社で対応できるかどうかは、以下の状況を目安に判断します。
自分で対応できるケース:
- 廃業の理由が単純(法人解散・個人廃業)で附帯する変更届がない
- 残工事がなく、提出書類の確認に時間をかけられる
- 以前に許可申請を自社で経験しており、行政庁の窓口とのやり取りに慣れている
行政書士への依頼を検討すべきケース:
- 廃業と同時に役員変更・営業所廃止など複数の変更届が発生する
- 会社解散・清算と建設業許可の廃業を同時並行で処理する必要がある
- 残工事の扱いや発注者への通知など、法的判断が絡む事情がある
- 廃業後に速やかに再取得を予定しており、手続き上の瑕疵を残したくない
廃業届単体の行政書士報酬は事務所によって異なりますが、2〜5万円程度が一般的な相場です。廃業届そのものに行政庁へ納める手数料は不要で、複数の変更届と一括依頼すれば費用を抑えられる場合もあります。
状況が複雑でなければ自社対応も現実的な選択肢ですが、後の再取得を視野に入れているなら専門家に一度相談して書類の不備を防ぐことをすすめます。
まとめ:建設業許可の廃業届は30日以内に忘れず提出する
本記事では、廃業届の提出が必要なケース、必要書類と提出期限、書き方と手続きの流れ、そして届出を怠った場合のリスクまでを一通り解説しました。廃業届は事業をたたむ際の義務的な手続きであり、提出を後回しにすることで行政指導や罰則を招く可能性があります。
本記事のポイント
- 建設業許可の廃業届は、建設業の廃止・法人の解散・個人事業主の死亡など一定の事由が生じた日から30日以内に許可行政庁へ提出する義務がある
- 提出書類は廃業届(様式第22号の4)が中心で、法人解散の場合は解散登記の登記事項証明書など事由に応じた添付書類が必要
- 廃業届を怠ると10万円以下の過料の対象になり、実態のない許可が残って行政指導など事後トラブルの原因となる
本記事を読んだことで、廃業届の提出が必要な場面・期限・書類の全体像が把握できたはずです。手続きを期限内に済ませることで、廃業後の余計なトラブルを防ぎ、次のステップへスムーズに移行できます。
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